201802

新入社員 環境研修 補植・自然観察(2012年4月13日)

新入社員研修-環境教育の一環として「広葉樹の補植」、「自然観察」を実施しました。

企業の森(青梅)では2回目となる春の活動実施。
気温16℃、晴天にも恵まれ、絶好の環境活動日和。満開の桜を背に、今年度新入社員6名(+社員3名)がJR青梅駅より植林地に向かいます。

清々しい木立の木漏れ日の中を30分散策。
先導する先輩社員のオジサン達を横目に息の乱れもなく、グイグイ前に進む姿が何とも頼もしいです。
この元気が解散まで維持できるかな・・(笑)

今回の補植作業地は企業の森でも麓(ふもと)に位置する比較的平坦な場所。
集合場所の山頂付近のハイキングコースから一気に作業地である麓まで駆け下ります。
あまりの傾斜に転げ落ちたという表現が適切かも・・。

以前にも同じ場所に植樹していますが、最近出没している鹿に芽や葉を食べられて枯れてしまった木があるそうです。
この日の活動は、成長できないこれらの木を新しい苗木に植え替える事が目的です。

■植樹手順

1)十分に深く掘る(約15センチ)

2)腐敗防止のため枯葉を除去する。

3)苗をほぐし穴に埋め、土を被せ踏み固める。

4)誤って伐採されないようポールを立てる。
一人ひとりが手順を呟きながら、黙々と作業に取り組みました。

植樹したのは「イロハモミジ」。

成長が早く、寒さ・暑さにも強い。害虫が付きにくい特徴もあるそうです。

この木が持つ一番の魅力は秋の『紅葉』。
近い将来、この場所がモミジの朱色で染まる日も・・。本当に楽しみです。

各人が10数本植え終えて、この日の植樹作業は終了。

植樹地の麓にある七兵衛公園に移動し、道具の手入れを終えてからお待ちかねの昼食。満開の桜の下でのお弁当に心もお腹もいっぱいになりました。

『植林作業は人生で初めての経験でした。私たちにとって環境が重要なキーワードである認識はあったのですが、実際に活動してみると山の維持には人の手が必要であることがよく分かりました。今回で終わらせるのではなく、引き続き活動に参加したいと思います』
(新入社員日誌コメントより)

この日の午後は、東京都農林水産振興財団様にご紹介いただいた指導員さんで、(特)森づくりフォーラム 久保田様 による自然観察。
再び山を登り、林の中をかき分け動植物の特徴や生態の説明に耳を傾けます。

中でもプラムボックスウィルスの影響により、同じ青梅にある吉野梅郷(関東有数の観梅名所)が危機に瀕しているという話は衝撃的でした。
この外来性ウィルスは感染した梅の木の実を早期落果させ、また、成熟した実に斑点を付けて商品価値を無くすなど生産者に大きな影響をあたえるもの。ウィルス対策は根こそぎ伐採する以外に方法がなく、青梅周辺だけでも数千本が伐採処分されたとの事でした。

伐採したスギの観察では、切株の年輪の様子から周辺環境を考察する方法を教えていただきました。私たちが見た切り株は、中心から最初の12,3年は、年輪 の幅が太いのですが、その後は幅が極端に細くなっていました。これは、戦後に材木不足のため乱植された影響で、日当たりが不足し、1年間での成長度合いが 鈍くなり、その分年輪が細くなっているとのことでした。

自然のバランスを無視した植樹がもたらした現象で、山の管理の難しさを目の当たりにしました。

この自然観察プログラムは終わってみれば約4kmの山道を2時間くらい歩き続けていたようです。ゴールの東青梅駅では参加者全員ほどよい疲労感と達成感で満たされました。

(翌日は筋肉痛に見舞われた社員も数名・・)


今回の活動は、新入社員全員に黒田電気の環境活動への取り組みを体感してもらい、次世代を担う人財として育成することを目的としています。

例年通りならば、9月ぐらいには有志による灼熱の下刈り作業がまっているハズ。

また来てくれるかな?